動画ニュースの普及具合をはじめ、押さえておきたいテクノロジーとニュースに関するデータをご紹介します。NiemanLabにて紹介されていました。話題の動画ニュースですが、皆さんの思っているよりも広まっていないようです。
動画ニュースの現在地
5年後、Facebookのタイムラインはどうなっていると思いますか?Facebookの役員が下記のような発言をしています。
Facebook executive: Your News Feed will likely be “all video” in five years
訳すと、"5年後のFacebookのタイムラインは全て動画になっている"という意味でしょうか。自分の友達がみんな動画をうまくとれるなんて想像ができませんが、それだけ動画が重要なコンテンツになっていることだろうと感じました。近年のタイムラインの傾向では、写真と動画が増加傾向にあります。今後もますます増えてくることが予想されます。
しかし、注目を浴びる動画ですが、現実は異なっているようです。イギリスのニュース調査期間「Oxford’s Reuters Institute for the Study of Journalism」によれば、ニュースはまだまだテイストが主流とのことです。動画でニュースを消費するユーザーは世界的に少なくマイノリティーとなっています。
下記で紹介するデータはOxford’s Reuters Institute for the Study of Journalismが、世界26ヶ国、50,000人を対象として調査した結果です。対象国はアメリカ、オーストラリア、ブラジル、日本、カナダ、南アメリカ、多くのヨーロッパの国々。アドブロックやコンテンツ配信に関するデータをご紹介します。
オンラインニュースはテレビよりも重要
調査対象の国々の45歳以下にとって、オンラインニュースはテレビよりも重要という結果が出ています。51%がソーシャルメディアをニュースソースとして利用し、うち12%がニュース取得のメインツールとして利用しています。
スマホユーザーのニュース消費頻度
デスクトップやタブレットユーザーよりも、スマートフォンを使ってニュースを消費する傾向にあります。
コンテンツ課金
45%が新聞にお金を払っていましたが、オンラインニュースでは全く様子が異なります。例えば、アメリカではわずか9%しかオンラインニュースにお金を払っていません。
アメリカの外では動画ニュースは親しまれていない
動画ニュースが親しまれていない理由は以下のグラフの通りです。"早くニュースを読みたい"、"プレロール広告が不快"など、まだまだ課題は多そうです。
アドブロックユーザーの増加
今後アドブロックユーザーは増えて行く見込みです。35歳以下では、ポーランドで56%、ギリシャで51%、ドイツで39%がアドブロックを使っています。東南アジアでユーザーが増加傾向なので、下記の記事を参考にしてみてください。
アジアで進むアドブロックの普及、その理由とは - 黒子の観察者
Yahooは未だにアメリカでポピュラーなニュースソースとなっている
信じられないデータではありますが、未だにアメリカではYahooは人気のニュースソースです。もちろん日本でも同様です。多くの失敗を繰り返してきましたが、なんとか人気を保っているのですね。
そして、ネット事業の売却も進んでいます。
米ヤフー売却、ベライゾン最有力か 入札締め切る:朝日新聞デジタル
トップソーシャルネットワークとその利用目的
各ソーシャルネットワークをニュース取得で利用する割合は、下記のグラフの通りです。やはりFacebookがダントツですね。日本では、Youtubeがもっともニュース取得に使われているというのが驚きです。
プッシュ通知の利用率
私たちはプッシュ通知の病いにとりつかれているのでしょうか。下記のグラフの通り、各国でプッシュ通知の利用率が増加傾向にあります。
参考
Reuters Institute for the study of Journalism